竜巻竜巻

竜巻とは、発達した積乱雲に伴う強い上昇気流によって発生する渦巻き状の激しい突風のことで、英語では「トルネード(tornado)」とも呼ばれています。日本では、台風や寒冷前線、低気圧などに伴って、季節を問わず全国で発生しますが、特に台風シーズンの9月、10月に多く発生しています。地上で強い竜巻が発生すると、時には車が飛ばされるほどの強風が吹くこともあり、甚大な被害をもたらします。

竜巻が起こると竜巻が起こると

竜巻は突発的に発生し、猛烈な風が吹いて、短時間で狭い範囲に被害が集中します。台風とは異なり激しい渦巻き状の上昇気流を伴うのが特徴で、進路に当たる物体を巻き上げながら移動するため、建物が倒れたり車がひっくり返ったりすることがあります。また、竜巻自体のスピードが速いと、被害が大きくなります。
さらに、人が飛ばされるだけではなく、巻き上げられたさまざまなものが猛スピードで飛んでくることも、竜巻の恐ろしいところです。建物の中にいても、飛んできたものが窓ガラスを割ったり、壁に刺さったりするので注意が必要です。

備えておこう!

積乱雲が近づく兆しを見逃さない積乱雲が近づく兆しを見逃さない

周りの天気が以下のように変わってきている場合は、積乱雲が近づいている兆しです。竜巻が発生しやすい状況にあるので、注意してください。

  • 真っ黒い雲が近づき、周囲が急に暗くなる
  • 雷鳴が聞こえたり、雷光が見えたりする
  • ひやっとした冷たい風が吹きはじめる
  • 大粒の雨や「ひょう」が降りはじめる

ウェブツールを活用するウェブツールを活用する

人が大勢集まる屋外行事や、高所作業を行う場合は、気象情報や雷注意報に留意し、万一に備え、早め早めの避難を心がけるようにします。気象庁では、竜巻などによる激しい突風が予測されるときには「竜巻注意情報」を発表します。竜巻注意情報が発表された場合には、気象庁ホームページの「竜巻発生確度ナウキャスト」で、危険度の高まっている領域をこまめに確認するようにしましょう。

いざというときには

屋内では雨戸やカーテンを閉める

竜巻が発生したときには、建物などの被害は防げませんが、身の安全を守ることはできます。すぐに身を守るための行動をとりましょう。一般の住宅では雨戸・窓やカーテンを閉め、家の1階の窓の少ない部屋に移動し、丈夫な机の下に入るなど身を小さくして頭を守りましょう。

竜巻から身を守るには(屋内)
  • 窓を開けない・窓から離れる
  • カーテンを引き、雨戸・シャッターをしめる
  • 地下室や建物の最下階に移動する
  • 家の中心部に近い、窓のない部屋に移動する
  • ドア・外壁から離れる
  • 頑丈な机の下に入り、両腕で頭と首を守る

屋外では建物や地下施設に移動する

竜巻の移動スピードは非常に速いため、竜巻を見ても写真や動画を撮影したりせず、ただちに身を守る行動を取ってください。

竜巻から身を守るには(屋外)
  • 車庫・物置・プレハブを避難場所にしない
  • 橋や陸橋の下には行かない
  • 電柱や太い樹木には近寄らない
  • 近くの頑丈な建物に避難する
  • ない場合は、近くの水路やくぼみに身を伏せ、両腕で頭と首を守る