大雪大雪

日本は、国土の半分以上が豪雪地帯に指定されており、約2,000万人もの人々が豪雪地帯で暮らしています。特に、日本海側の地域を中心とした大雪被害は深刻ですが、太平洋側の地域でもしばしば大雪に見舞われ、屋根の雪降ろし中の転落や、雪崩暴風雪災害のほか、降積雪による都市機能の麻痺交通の障害といった雪害が毎年発生しています。さらに冬山登山やスキーなどの冬のレジャーを楽しむ場合にも、雪害への十分な備えが必要です。

大雪が降ると大雪が降ると

日本付近では、毎年12月中旬頃から3月頃にかけて冬型の気圧配置が強まるため、日本海側を中心に大雪に見舞われる傾向にあります。また最近では太平洋側や平野部でも雪による被害(雪害)が多発しています。

雪崩による事故

雪崩とは「斜面上にある雪や氷の全部又は一部が肉眼で識別できる速さで流れ落ちる現象」のことを言います。雪崩災害は毎年1〜3月を中心に発生しており、死者・行方不明者を伴う被害も起きています。

除雪中の事故

雪による事故の死者の多くは、屋根の雪下ろしや雪かきなど、除雪中の事故によるものであり、高齢者の割合が高いことが特徴です。

出典:平成30年版 防災白書|平成29年度 大雪による人的被害の状況等における死者の内訳

車による雪道での事故

降雪時、降雪後は、路面の凍結視程障害(吹雪などによる視界不良)による事故に注意が必要です。また大雪で車が立ち往生し、長時間車内に閉じ込められてしまうと、排気ガスが侵入して一酸化炭素中毒を起こす危険性もあります。

歩行中の雪道での事故

冬季は豪雪地帯だけではなく、雪が少ない都市部でも、積雪・凍結を原因とする転倒災害が多く発生しています。転倒災害件数は降雪量にほぼ比例しており、例年1〜3月に集中して発生しています。

備えておこう!

家の備蓄を確認し、なるべく外出を控える家の備蓄を確認し、なるべく外出を控える

大雪が予想される場合は、不要不急の外出を控えるようにしましょう。食料の備蓄をし、除雪用具や、停電に備えて電気がなくても暖をとれる準備をしておきます。

大雪のための備蓄リスト
  • 日用品(1週間分)
    水、食料、燃料(灯油)
  • 除雪用具
    スコップ、滑り止め用砂、除雪用ブラシ、防寒具、雨具、長靴、作業衣類、手袋、軍手
  • 長期停電に備えて
    使い捨てカイロ、予備電池、懐中電灯、携帯ラジオ、カセットコンロ、湯たんぽ

雪道運転のためのグッズを整える雪道運転のためのグッズを整える

豪雪地帯に限らず、比較的降雪の少ない地域でも、年に数回は路面が雪に覆われたり、凍結したりすることがあります。さまざまなアクシデントにも十分対応できるような装備品を必ず装備しておきましょう。

雪道走行のための装備品リスト
  • タイヤチェーン・ジャッキ
  • 牽引用ロープ
  • 工具
  • ブースターケーブル(バッテリーが上がってしまった車と救援車のバッテリーを繋ぎエンジンを始動させるケーブル)
  • スノーヘルパー(タイヤと雪の間に挟み込み、タイヤの空転を防ぐ樹脂製の板)
  • 防寒具・雨具・長靴・作業衣類・手袋・軍手
  • スペアタイヤ(冬道用タイヤ)
  • 滑り止め用砂
  • スコップ
  • 除雪用ブラシ

スキー場にでかけるときの備えスキー場にでかけるときの備え

一面の銀世界をドライブしたり、スキーで滑走したりする爽快感の裏には、常に危険が潜んでいます。十分に準備をして、安全で快適なスノードライブや冬のレジャーを楽しみましょう。

雪のない地域から積雪地域に車で向かうときの注意点
  • 出発前にバッテリーの性能をチェックする
  • 軽油のような凍結のおそれがある液体や燃料の使用を避ける
  • 積雪地域での車中泊や仮眠はやめ、万が一の場合に備えて、近くに出かける場合でも防寒着をきちんと着て、車の中には暖を取るための毛布を積んでおく
現地での注意点
  • 必ず「なだれ注意報」などの気象情報や自治体から発信される情報を確認し、急な天候変化のときには無理な行動は控える
  • 突然の雪崩による事故に備え、ビーコン(電波発信機)や無線機、携帯電話を所持し、可能であれば予備バッテリーも携行するようにする

いざというときには

雪崩の起こりやすい場所には近づかない雪崩の起こりやすい場所には近づかない

雪崩はスピードが速く、発生に気づいてから逃げることはほぼ不可能なので、前もって雪崩が発生しやすいケースを知っておき、危険な場所には近づかないようにしましょう。

発生しやすい場所
  • 急な斜面
  • 「落石注意」の標識が設置されているところ
  • 低木林やまばらな植生の斜面など
  • 斜面に積雪の亀裂ができている場所
発生しやすい条件
  • 気温が低く、既にかなりの積雪がある上に短期間に多量の降雪があったとき
  • 急傾斜で特に雪庇(せっぴ)や吹きだまり(雪が風で吹き寄せられ堆積した場所)ができている斜面
  • 0度以下の気温が続いて吹雪や強風を伴うとき
  • 過去に雪崩が発生した斜面
  • 春先や降雨後、フェーン現象などによる気温上昇時

スキー場などで雪崩を発見した場合は、まずは落ち着いて安全な場所に離れます。その上ですぐに最寄りの市町村役場や警察署へ通報してください。

※詳しくは首相官邸:雪害では、どのような災害が起こるのか「雪崩による事故」

雪下ろしは「2人以上」で

雪害による事故の中で、最も死亡事故が多いのは除雪作業中であり、特に高齢者に事故が集中しています。「自分は慣れているので大丈夫」と過信せずに、自宅など建物の屋根雪下ろしや雪かきなどの作業は、必ず2人以上で行うようにしてください。

アイスバーンに注意・マフラー周辺の除雪を忘れずにアイスバーンに注意・マフラー周辺の除雪を忘れずに

雪道での運転は、路面の凍結や視程障害による事故が発生しやすくなります。特に次のような状況では注意が必要です。

アイスバーン
アイスバーンは、氷のようになった路面のことです。ドライバーから見て透明又は黒く見え、非常に滑りやすい状態です。
ブラックアイスバーン
ドライバーから見ると、ただの濡れたアスファルトに見える道なのに、実は氷で覆われていて非常に滑る状態です。特に冷え込む夜間や朝方、日陰などには細心の注意が必要です。
ホワイトアウト
地吹雪などで視界が真っ白になり、他に何も見えない状態になることをいいます。
大雪で立ち往生した場合
雪の吹き溜まりにマフラーが埋もれて排気が逆流し、一酸化炭素中毒になる危険性があります。マフラーの周辺は定期的に除雪し、降雪時に車内にとどまる際には、できるだけエンジンを切るようにしましょう。

雪道は小さな歩幅で歩く

冬期間は雪が少ない地域でも、積雪・凍結を原因とする転倒災害が多く発生しています。事故が多く発生している滑りやすい場所や、雪道での歩き方のコツを確認しておきましょう。

滑りやすい場所
  • 横断歩道の白線の上
  • 車の出入りのある歩道
  • バスやタクシーの乗り場
  • 坂道
  • ロードヒーティングの切れ目
雪道を安全に歩くポイント
  • 小さな歩幅で(そろそろと歩く「ペンギン歩き」が基本)
  • 靴の裏全体を路面に付ける
  • 転んだときのケガの予防のために、帽子をかぶる、手袋をするなど、身に着けるものを工夫する