日本付近では、毎年12月中旬頃から3月頃にかけて冬型の気圧配置が強まるため、日本海側を中心に大雪に見舞われる傾向にあります。また最近では太平洋側や平野部でも雪による被害(雪害)が多発しています。
雪崩とは「斜面上にある雪や氷の全部又は一部が肉眼で識別できる速さで流れ落ちる現象」のことを言います。雪崩災害は毎年1〜3月を中心に発生しており、死者・行方不明者を伴う被害も起きています。
雪による事故の死者の多くは、屋根の雪下ろしや雪かきなど、除雪中の事故によるものであり、高齢者の割合が高いことが特徴です。
降雪時、降雪後は、路面の凍結や視程障害(吹雪などによる視界不良)による事故に注意が必要です。また大雪で車が立ち往生し、長時間車内に閉じ込められてしまうと、排気ガスが侵入して一酸化炭素中毒を起こす危険性もあります。
冬季は豪雪地帯だけではなく、雪が少ない都市部でも、積雪・凍結を原因とする転倒災害が多く発生しています。転倒災害件数は降雪量にほぼ比例しており、例年1〜3月に集中して発生しています。
大雪が予想される場合は、不要不急の外出を控えるようにしましょう。食料の備蓄をし、除雪用具や、停電に備えて電気がなくても暖をとれる準備をしておきます。
豪雪地帯に限らず、比較的降雪の少ない地域でも、年に数回は路面が雪に覆われたり、凍結したりすることがあります。さまざまなアクシデントにも十分対応できるような装備品を必ず装備しておきましょう。
一面の銀世界をドライブしたり、スキーで滑走したりする爽快感の裏には、常に危険が潜んでいます。十分に準備をして、安全で快適なスノードライブや冬のレジャーを楽しみましょう。
冬期間は雪が少ない地域でも、積雪・凍結を原因とする転倒災害が多く発生しています。事故が多く発生している滑りやすい場所や、雪道での歩き方のコツを確認しておきましょう。
雪道での運転は、路面の凍結や視程障害による事故が発生しやすくなります。特に次のような状況では注意が必要です。
雪害による事故の中で、最も死亡事故が多いのは除雪作業中であり、特に高齢者に事故が集中しています。「自分は慣れているので大丈夫」と過信せずに、自宅など建物の屋根雪下ろしや雪かきなどの作業は、必ず2人以上で行うようにしてください。
雪山の近くにいる場合は、雪崩による事故に注意が必要です。雪崩はスピードが速く、発生に気づいてから逃げることはほぼ不可能なので、前もって雪崩が発生しやすいケースを知っておき、危険な場所には近づかないようにしましょう。
スキー場などで雪崩を発見した場合は、まずは落ち着いて安全な場所に離れます。その上ですぐに最寄りの市町村役場や警察署へ通報してください。
※詳しくは首相官邸:雪害では、どのような災害が起こるのか「雪崩による事故」